毎日のごはん作りに欠かせないフライパン。
特にフライパンで人気の「フッ素加工」(またはテフロン加工)は、焦げ付きにくくお手入れが簡単なのが特徴で、使い勝手がよく愛用している人も多いと思います。
けど、「買ったばかりなのに、もう焦げつくようになった…」なんて経験はありませんか?
実はそれ、フライパンのせいではなく、私たちが何気なくやっている“ちょっとした習慣”が原因かもしれません。
今回は、フライパンを傷めてしまうNG行動をご紹介します。
1. 強火で一気に加熱する

料理前の余熱は大切ですが、やりすぎはフライパンの寿命を縮めてしまいます。
コーティングされたフライパンは高温に弱く、空焚きや強火調理を続けると表面の加工が剥がれやすくなります。
適度な余熱の目安は、水滴を落としたときに「コロッ」ときれいに弾く程度。
時間にするとおよそ40秒前後(※メーカーによって多少異なります)。
一方で、煙が出るほど加熱してしまうのは明らかに、加熱しすぎでです。
もし「余熱のたびに煙が出る」という人は、中火以下を意識するだけで、長持ち度はぐんと変わります。
2. 金属ツールの使用はNG

フッ素加工のフライパンは、金属製のヘラやフォークにとても弱いもの。
調理のたびに「カチカチ」とあたる衝撃で小さな傷ができ、その傷が広がると焦げつきやすくなってしまいます。
長く使うためには、シリコン製や木製など、表面を傷つけにくい素材のツールを選ぶのが安心。
「金属ヘラOK」と表示されている製品もありますが、実際には少しずつダメージが蓄積します。大切に使いたいなら、金属ツールはできるだけ避けましょう。
3. 油をひかずに使うのはNG

「くっつかないフライパンだから、油はいらないよね」と思っていませんか?
実はこれ、フライパンの寿命を縮める大きな原因になります。
油をまったく使わずに調理すると、食材が直接フライパンに触れて摩耗が早く進みます。
ほんの少し油をひくだけで、表面に薄い膜ができてフライパンを守る効果があり、食材もこびりつきにくくなります。
どうしても油を控えたい場合は、キッチンペーパーで薄く油をのばすだけでもOKです。
4. 熱いまま水にさらすのはNG

調理が終わったあと、つい「早く洗って片づけたい」と熱いままのフライパンを「ジュ〜」と水にさらしていませんか?
実はこれ、フライパンにとって大きなダメージになる行動です。
熱々の状態から一気に冷やされると、加工が急激に収縮してしまい、変形やヒビの原因に。特にフッ素加工のフライパンでは、表面のコーティングが傷みやすくなり、焦げつきやすくなるリスクが高まります。
洗うときは、まず火を止めてしばらく自然に冷ましてから。
どうしても急いでいるときは、ぬるま湯を使うなど、温度差をできるだけ小さくすると安心です。
5. ゴシゴシ洗うのはNG

焦げつきや油汚れをしっかり落とそうと、固いたわしや金属スポンジでゴシゴシ洗っていませんか?
実はこれ、フライパンのコーティングを傷つける大きな原因になります。
細かい傷がつくと、そこに汚れが入り込みやすくなり、焦げつきやすい状態を作ってしまいます。さらに、傷が広がるとフライパンの寿命もどんどん縮んでしまうのです。
汚れを落とすときは、柔らかいスポンジや布で優しく洗うのが基本。焦げつきが気になる場合は、お湯に少しつけて汚れをふやかしてから洗うと、フライパンを傷めずにきれいにできます。
少し意識を変えるとフライパンは長く使える
フライパンの寿命を縮める原因は、特別なことではなく日常のちょっとした習慣です。
「余熱しすぎ」「金属ツール」「熱いまま水にさらす」「ゴシゴシ洗う」「油を使わない」――どれもついやってしまいがちですが、意識を変えるだけで長持ち度がぐんとアップします。
大切なフライパンを守るために、今日からできる工夫をぜひ取り入れてみてください。